屋根・外壁塗装で必要な「足場」。その相場と必要性についてご紹介します。
屋根・外壁の塗装工事では、「足場」を組むことがほぼ必須となります。費用は建物の大きさ、高さなどによって変動しますが、工事費の全体約2割は、足場を組むための費用に充てられます。本記事では足場の相場と屋根・外壁工事においての必要性をご紹介します。
足場代の相場っていくら?
足場の組み立て・解体・運搬にかかる価格は、1㎡あたり600~1,000円位が相場です。
戸建て住宅の場合、足場代としてかかる費用は20万円前後(大きさにより異なる)となることが多いです。
この金額には足場にかける飛散防止ネットも含まれています。
例えば台風の時、風にあおられると足場と飛散防止ネットともに風の影響を受けます。
こういった場合は危険ですので、一時的に飛散防止ネットをたたみます。つまり足場代とはただ足場設置や飛散防止ネット設置、解体だけでなく、作業期間中の足場や飛散防止ネットのメンテナンスも含めた金額となります。
足場設置中の生活への支障は?
足場設置中は以下の3つのことがへの注意が必要となります。
01.室内への採光の低下と換気がしにくくなる
足場を設置すると同時に飛散防止ネット覆われます。飛散防止ネットはメッシュ状になっているので、雨戸を閉めたときのように部屋が真っ暗になるわけではありません。ですが、普段入ってくる光が遮られるので、いつもより室内が若干暗くなります。
さらに光が多少遮られると同時に、風も届きにくくなるでしょう。
工事が始まると、窓やベランダなどが飛散・汚れ防止のための養生シートで塞がれ、窓が開け閉めできなくなります。この養生シートはテープで隙間なく貼り付けられるため、数日間は部屋の換気を行うことが難しくなります。
お施主様の生活を配慮して、窓が開閉できるように養生を工夫してくれる業者もいます。もし心配なようでしたら、契約前に、換気対策について事前に業者に相談しておきましょう。
02.エアコンが使用できなくなる〈一時的〉
工事中は、エアコンの室外機も養生されます。さらに場合によっては、一時的に室外機が取り外され、エアコンが使えなくなることもあります。
室外機は窓の養生と同じように、通気口部分を避けて養生できるものあります。ですが、こちらに関しては、業者次第となりますので、契約前に聞いてみるとよいでしょう。
特に気温が高くなる夏場は室内での生活が難しくなるほど暑くなる場合もあるので、契約前に、エアコン使用の可否について業者に確認を取っておきましょう。
03.洗濯物が干しづらくなる
最後3つ目は洗濯物が干しづらい、または干せなくなることがあるという点です。
養生は窓や室外機だけでなく、ベランダの窓や手すりなどにも行われます。そうすると、ベランダが利用できなくなり、洗濯物が干せなくなります。
以上のことから、工事期間中は部屋干しやコインランドリーを利用することを頭に入れておくと良いでしょう。また、部屋干しの場合はホスクリーンや除湿器など、部屋干しをサポートするアイテムを検討するのも良いかと思います。
そもそも足場の必要性とは?
そもそもなぜ足場が必要なのか?主な理由2つをご説明します。
01.施工する職人さんの安全の確保
屋根・外壁の工事となると、高所作業となることがほとんどです。足場を設置することにより戸建てであれば、2階や3階の外壁、さらに屋根の工事ができるようになります。この足場がしっかりと設置されていることにより、職人さんが安心して、丁寧な作業ができます。
仮に足場がしっかりとしていないと職人さんの姿勢が安定しないため、丁寧で十分な施工できなくなります。不安定な姿勢では作業が煩雑になり、施工不良などに繋がるリスクが高くなります。
02.ご近隣様への配慮のため
足場を設置すると飛散防止ネットが張られます。これは文字通り塗料などの飛散を防止するためのネットです。
この飛散ネットがなければ、お自宅の車やお庭にはもちろん、ご近隣様へも塗料が飛散して、汚してしまったり、また施工中の道具や屋根や外壁材の一部が飛んでいって、傷つけてしまうといったことにもなりかねません。
以上の理由から屋根・外壁の工事を行う際に足場を設置することで、安心・安全な工事とご近隣様も気持ちよく過ごせるための配慮といった目的があります。
足場設置の注意点をご紹介
足場設置についての注意点をご紹介します。こちらを参考に、思わぬトラブルを未然に防ぎましょう。
01.ご近隣様の敷地を借りる場合もある
足場を設置するための十分なスペースが確保できない場合、ご近隣様の敷地を借りなければなりません。
快くお貸ししてくれる方もいれば、中には貸すのを渋ったり拒否される方もいらっしゃいます。
もちろん、無断で設置することは不法侵入などで訴えられる可能性があるため、絶対に行いません。
お施主様だけでは不安であれば、工事を依頼している業者さんに相談して、一緒にご近隣様に快くご協力いただけるようお願いしてみましょう。
02.木や花壇などの植え替えが必要か事前に確認
庭に木や花壇などの植物がある場合は、足場設置で問題にならないか確認しておく必要があります。
なぜなら、鉢植えやプランターであれば場所を移動するだけで済むのですが、木や花壇となると移動ができません。そうなった場合、足場を組む場所によっては植え替えが必要になることもあります。
事前に業者と立会いのもと、お家の外回りを確認して問題なく足場が設置できるかどうか、また難しい場合はそのた対処方法について確認しておくことで、思わむトラブルを防ぐことになります。
03.防犯上の注意
足場が設置されていると、2階の窓などから侵入しやすくなります。
工事中は足場と飛散防止ネットにより、周囲の視界が遮られるので、普段以上に戸締りに注意を払いましょう!
弊社アイスム塗装では防犯センサーライトを設置させていただきます。中には無防備な状態のまま放置する業者もいますので、契約前にしっかりと防犯対策についても確認して、安心できるよう話し合っておきましょう。
最後に:足場を設置して安心・安全な工事を
以上、足場の相場と必要性、さらに注意する点についてご紹介させていただきました。
足場代は工事費に含まれております。無理にこの足場代を安くしようとすると、本来必要な工程などを省き、無理に短くしようとして、思わぬ事故やトラブルに繋がるリスクが高まります。
足場の大切な役割のひとつは職人さんが安心して施工に集中してもらえるようにするためです。ここが安心できるものでなければ、結果としてすぐに不具合が発生するような工事になりかねません。
工事中は生活が多少しづらくなる部分もありますが、理想のリフォームを叶えるためには必要なところでもありますので、ぜひ、事前にできることと心の準備をしておいていただけたら幸いです。
尚、アイテム塗装では、工事中のお客様の生活が少しでも良い状態にできるよう、工夫を行っております。気になることなどありましたら、お気軽にご相談ください。