屋根外壁塗装の3回塗りは1日で終わる?施工日数を短く短縮する方法と注意点は?
屋根や外壁塗装工事中は、養生で窓も開けられず、洗濯ものにも気を遣って大変!少しでも早く終わらせる方法はないの?最短日数を知りたい!という方へ、実は危険も潜む工期短縮について、注意点を交えてお伝えします。
屋根外壁塗装工事の平均施工日数は2~3週間
まず結論からお伝えすると、屋根外壁塗装工事の平均日数は、2~3週間です。
ただし、これは工事内容によって大きく変わってきますから、注意が必要です。
例えば外壁だけを塗る場合と、屋根まで塗る場合では、当然一緒に塗る方が時間は必要です。
雨戸や戸袋、バルコニーの床などのいわゆる「付帯部分」まで塗装をするとなれば、さらに日数を取る必要があるでしょう。
工事部分が複数になれば、それぞれに手間がかかりますので、日数が延びるのは当然です。
加えて実際に塗装をする外壁や屋根の面積や、ツートンなどの色分けによっても、必要な時間は大きく変わってきますので注意が必要です。
また、サイディング外壁の方は、「シーリング」という目地材の交換を塗装に併せて行うケースも多いです。
シーリング撤去・打ち替え・増し打ちによって日数がかかりますので、そのような場合は追加で1週間くらいの期間が必要になることも多いでしょう。
早い施工=良い施工とは限らない。塗り重ね乾燥時間がカギ
ここまで話をすると、屋根外壁塗装ってやっぱり時間がかかるのね、とお思いになる方も多いはず。
それだったら、少しでも腕の早い親方や施工会社を探したくなるものですよね。
ただ、誤解してほしくないのは、塗装工事というのは、早さだけを追い求めていると、思わぬトラブルや、失敗に繋がってしまう危険性があるということです。
具体的には、「塗料の乾燥時間」に起因します。
塗料の乾燥時間というのは、それぞれの塗料ごとに決められた施工要領の中で、下塗り・中塗り・上塗りの間にそれぞれの材料を乾かす時間のことです。
専門用語ではインターバルなんて呼ばれ方もしますが、このインターバル、塗り重ね乾燥時間をきちんと守って確保するかしないかが、将来的な塗装の耐久性能にまで影響していくのです。
塗料のインターバルはなぜ必要?守らないことで起こる不具合とは
正直に申し上げて、インターバルを守っていない施工というのは、完成後に一見しただけでは分かりません。
なぜなら、最後に塗る「上塗り」は、その上に塗料を塗ることはないので、必ず乾燥時間が守られるからです。
私たちも、他社様の住宅検査を行うときには、既にしっかりと乾燥された上塗りを見るわけですから、パッと見では下塗り中塗りの乾燥時間までは分からないものです。
しかし、見た目に分からなければ問題ないのでは?とお思いの方、注意してください!
なぜ乾燥時間を確保することが重要かと言いますと、それは塗料を思い浮かべて頂ければとってもわかりやすいかと思います。
そう、塗料って、最初は液体なんです。
塗料缶から開けて、(商品によっては)シンナーや水で希釈し、硬化剤などを混ぜて使用します。
その液体は、壁や屋根に塗る中で徐々に固まって、最終的には壁に密着・吸着する性能と、太陽や雨から家を守ってくれる性能をフルに発揮する「塗膜」へと変化してくれます。
でも、もしこの「塗膜」がきちんと形成される前、生乾きの状態で次の塗料が塗り重ねられてしまうと、どうなるでしょう。
ゲリラ豪雨対策で表面だけはすぐ硬化しますから、上に塗り重ねることも、物理的にだけ考えれば可能です。
しかし、内側の成分が生乾きになってしまうことで、塗料の設計通りの密着性が失われ、上塗りまで終わった塗膜が、生乾きの下の塗料ごと、「はがれ」が起きてしまう可能性があります。
もっとひどいケースでは、溶剤や水分が揮発しきらないまま重ねてしまうことで、完成後の塗膜に「ふくれ」が起こることも。
だからこそ、塗料の乾燥時間をきちんと確保し、どんなに急いでいても、メーカーの定める施工基準を守ることが重要なのです。
どんなに急いでいても、生焼けのお肉は食べませんよね?それと同じことなのです。
使用塗料ごとに乾燥時間は異なる。施工日数も変動します
インターバルのことは分かったけど、実際にはどれくらいの乾燥時間なの?工事期間も変わってくる?と、さらに詳しく知りたい方へもお伝えいたします。
残念ながら、塗料のインターバルは塗料ごとに異なります。
よって、ここで一概にお伝えすることは難しいのですが、それではせっかく読んでくださる方に申し訳ないので、あくまで参考に、という範囲でお伝えします。
乾燥時間が短い塗料は、約2~4時間の乾燥を必要とする商品が多いです。
4時間も乾燥させるとなると、例えば最初の塗装を昼の12時まで施工をした場合、次に施工できるのは午後16時。
外壁塗装工事は午後17時~18時には片付ける場合がほとんどですので、その次の塗装までは手を付けられない場合もあるでしょう。
ただし、最初の塗装面が10時に終わっていれば、その面は14時に施工を行えるという計算にもなりますから、このあたりは工事の段取りと時間短縮ポイントでもあります。
また、乾燥時間が長い塗料は、16時間以上の乾燥が必要なものもあります。
ジャパンカーボライン社のスーパームキコートなどはこれにあたり、乾燥時間が長めですね。
16時間の乾燥となると、1日で2工程を進めるのはほとんど不可能に近いです。
こうした乾燥時間の長い塗料は、近年流通してきたムキ塗料や、特殊な機能を持つ断熱塗料、特殊塗料にも多いため、施工前にはお施主様もきちんと確認しましょう。
いつもの塗料と同じように、2~4時間の乾燥で塗り重ねてしまうと、施工不良の原因になってしまいます。
ちなみに16時間の乾燥時間というととても長く感じますが、午後17時に施工を終えたら、16時間後は翌日の午前9時ですから、1日1工程を順守すれば全く問題ありません。
こうしてみていくと、自分の使用する塗料は何時間乾燥が必要なのか?という部分から、施工に必要な日数が割り出せるようになりますが、流石にそれは一般の方には難しいお話……
ただ、やはり乾燥時間が長い塗料を選ばれた方は、どうしても施工全体に必要な日数も長く見積もった方が安心です。
逆に言えば、どうしても早く終わらせたい!という方は、乾燥時間が短い塗料を選ぶことも、一つの選択肢になるでしょう。
それでも早くやりたい!という方へ。その方法を3点で解説
塗料の乾燥時間は守ってほしい!でも極力早く終わらせたい!という方へ、最後にアドバイスとまとめとなります。
1・乾燥時間が短い塗料を選ぶ
塗料の乾燥時間はきちんと守らなければ、正しく性能が発揮されません。
だからこそ、塗料を選ぶ基準を乾燥時間に置き、少しでも乾燥時間の早いと量を探すことで、より早く工程を組むことが出来る可能性は高まります。
ただし、近年は塗料の性能も上がっていて、私個人の考えですが、乾燥時間も長くなる傾向にあるように感じています。
短い時間で乾燥出来る塗料を探す際は、その性能面まで着目し、コストパフォーマンスも視野に入れたいものですね。
2・作業人数を増やしてもらう
一般に、戸建ての塗装工事というのは、1人~2人で行う場合が多いです。
一つの家に6人も7人も来ていては、施工品質に影響が出てしまうからです。
それでも、早く施工を行うという観点だけから考えるなら、施工品質が落ちない限界値で、出来る限りの人数で施工してもらうという方法もあります。
個人的には3人……慣れている親方チームで4人が限界ですかね。それ以上になるとトラブルのもとです。
ただし、人数を増やしても必要な乾燥時間が変わるわけではありません。
4人でせーので一気に4面を仕上げたとしたら、結局4人とも乾燥待ちとなってしまいます。
通常の戸建てであれば、やはり1人~2人で十分かと思います。人数を増やしてもらうと、それだけ料金に反映される場合もありますからね。
3・荷物は出来るだけ片付けておく
最後に、実は一番重要なポイントをお伝えします。
屋根外壁塗装を行っていて、親方が一番時間がかかるポイントはどこかというと、実は「お施主様の荷物があって塗りづらい箇所」なんです。
スタッドレスタイヤや物置、大切な植栽など、もしこれらの荷物が足場の内側に入ってしまっていると、なかなか動かすことが難しいところになります。
そういう場合は、厳重に養生カバーをしたのち、頑張ってしゃがんで寝転んで姿勢を変えて、一生懸命綺麗に塗装いたします。
ただ、そうした作業は増えれば増えるほど、どうしても時間も掛かってしまうものです。
だからこそ、足場設置前に、出来る限りの荷物整理を行っておくことが大切なんです。
足場が立つ際には、お家の周辺1メートルにモノがない状態を作っていただくと良いでしょう。
ただ、そうは言っても片付けは大変……そのお気持ちも分かります。
私も自宅の物置は、改めて整理するのも大変ですし、思い切って処分してしまいたいくらいです。
そういった方は、施工会社に荷物整理を行ってくれるサービスがあるかを確認しましょう。
例えば、弊社i-sumu塗装には、荷物整理や物置解体、ちょっとした軽作業を行う便利屋サービスがございます。
重たい荷物は移動するだけでも腰を痛めたり、思わぬ事故が発生しかねません。
ただでさえ一大決心な塗装工事ですから、i-sumu塗装では、少しでもお施主様のご負担が少なくなりますようご協力させていただきます。
お見積り時や工事前には、お気軽にお声を掛けてくださいね。
品質を落とさずに最短施工をしてもらうために協力をしよう
最短で屋根外壁塗装の施工をしたい!とお考えの方、ご参考になりましたでしょうか?
単純に「早く施工をやってくれ!」と強く伝えてしまうと、業者さんによっては「(品質は守らないくて良いから)早く施工をやってくれ!」と捉え間違えて、不本意な忖度で、不良施工を行ってしまう場合もあるでしょう。
そうなってしまっては、誰も得しない結果になってしまいます。
塗料の品質を正しく発揮することは大前提として話し、親方に協力できる部分を増やしていくことで、より良い施工を早く行っていけるようにいたしましょう。
私たちi-sumu塗装は、埼玉県さいたま市北区を中心に活動している塗装の専門家です。
乾燥時間を守る施工品質はもちろん、出来る限りお施主様の希望を叶える努力をいたします。
ご相談がございましたら、いつでもお気軽にご連絡くださいね。
よろしくお願いします。
By.BAMI