実際と同じ色で、外壁塗装の塗り替えカラーシミュレーションを行う裏ワザとは
外壁塗装工事を考えるとき、やはり楽しみなのはお家の色!業者さんによっては、カラーシミュレーションで塗り替えイメージを作成してくれる会社さんもあります。しかしどのシミュレーションにも書いてある「実際のお色とは異なります」の一文……。とっても怖いですよね。今回は、実際の色と同じ色でカラーシミュレーションを行う方法はないの!?という方に、裏技をお伝えいたします。
カラーシミュレーションは同じ色にはなりません
まず、前提として分かっていただきたいのが、やはりカラーシミュレーションでは、実際のお色と同じ色にはならないということ!!
えーっ!?って思うかもしれませんが、やはりシミュレーションには限界があります。
シミュレーションの種類によっても異なりますが、下記のような問題点があります。
1.3Dのイラストに、決められた色を付けるタイプのカラーシミュレーション
これは、塗料の標準色を使ったシミュレーションに多いです。
皆様がパソコンやスマートフォンから操作が出来て、問い合わせを行わなくてもすぐに作れるので、とっても手軽です。
ただ、そのようなシミュレーションは決められた3Dイラストでしかありません。
イラストですので、どうしても同じ色というのは難しいですね。
2.切り抜きイラストを利用したカラーシミュレーション
これはアナログな方法ですが、お家の切り抜きに裏から色見本を当てて、実際の色見本を基にお色を選ぶ方法です。
実際の色見本を基に見ていくので非常に分かりやすいですが、反面、お家の凹凸や、影で出来る陰影もなくなってしまうため、あくまで色の組み合わせレベルでしか参考になりません。
3.Photoshopなどを利用して手動で切り替えるタイプのカラーシミュレーション
こちらはPhotoshopやその他ペイントソフトを使用して、お家の写真を直接編集するタイプのシミュレーションです。
こちらはペイント・デザインソフトの知識をお持ちの方なら個人でも作成出来るものです。
しかし、塗料はRGBやCYMKといった色記号で作成されることは稀で、一般的には「日塗工色品番」というものを使用しますので、
作成したシミュレーションとは、そもそも使っている色が異なっているため、やはり色は揃いません。
4.専用のカラーシミュレーションソフトを利用するカラーシミュレーション
こちらは、カラーシミュレーション専用に作成されたソフトを使用することで、お家の写真に日塗工の色や、サイディングの柄など、様々なテクスチャまで載せられる、高度なシミュレーションです。
しかし、このソフトは、使用者のスキルによって仕上がりが前後してしまうデメリットもあります。
さらに写真の色味や下地の凹凸の影響などもあり、やはり全く同じ色を描くことは非常に難しいのが現実です。
また、どのシミュレーションにも共通して言えることとして、シミュレーションを行うパソコンやスマートフォンによって、画面の明るさや色味の発色が異なるため、
同じ画像を見ても全然違う色に見える!ということは非常に多いです。
(例えば、こちらがこげ茶としてデータを送ったつもりが、先方には赤茶に見えてしまうなど)
もっと言えば、実際に印刷すると、画面の色とはだいぶ色味が異なって出力されます。
(プリンターにも寄りますが、色が濃く出る傾向があり、人気のクリーム系のお色は高確率でかなり黄色っぽく出力されてしまいます。)
なので、カラーシミュレーションでは色が揃わない!ということは大前提としてお考え下さい。
塗り替えカラーシミュレーションは、細かな品番1つ1つを比べるのではなく、あくまで「色の方向性を試してみる」ということに利用すべきなのです。
それでも色をそろえたいときの方法
それでも実際の色と揃えたい!という方もいらっしゃるでしょう。
なので、本日はカラーシミュレーションを利用した、裏技的な色の揃え方を伝授します。
裏技①
カラーシミュレーションだけで色を決定するべからず!
これは決定的な方法ですね。
カラーシミュレーションだけで色を決定しようとすると、最初に書いた通り、ほぼ間違いなく色がズレてしまいます。
なので、カラーシミュレーションでは「色の方向性」を決定して、その後、実際の塗り板見本を貰って、実際の塗料で見比べましょう。
A4サイズ以上の大きさであれば、よりイメージはつきやすいのでオススメですよ!
※ただし、会社さんによって色見本板が有料の場合もありますので、必ず業者に確認をしてから発注しましょう。あとから思いもよらぬ請求となっては、がっかりしてしまいますから。
裏技②
色品番からカラーシミュレーションを作るのではなく、カラーシミュレーションを基に色品番を決める!
???
という感じですよね。ご説明します。
一般的に、カラーシミュレーションを作る場合は、「17-90Aの色で作ってください」というように、日塗工の色品番をベースにお話ししていくことがほとんどです。
しかし、今問題になっているのは、結局17-90Aという希望の色味が正しく表示されることはないので、少し濃くなったり黄色くなったりと、他の色っぽく表示されてしまうことです。
これによって、カラーシミュレーションで同じ色が出ない原因となってしまうのです。
そこで、「①色品番を決める→②カラーシミュレーションを作る」という順番を変えて、
「①カラーシミュレーションを作る→②その色になりそうな色品番を探す」という方法を行ってみてください!
もちろん、表示されるモニターによって色が変わっては困るので、カラーシミュレーションは印刷して見るのがおススメです。
印刷したシミュレーションを基に、色見本帳を当てて、一番近いお色を選んでみてください。
ポイントは、「作成時に色品番を意識しないこと!」
指定すればするほど、実際の発色のズレが気になってしまいます。
裏技③
色はあえてワントーン濃いものを選ぶ!
最後は色決めのポイントです。
上記の2つの裏技を使ってみても、人間の目の錯覚は恐ろしいものです。
小さな色パネルと大きな色板、そしてさらに大きな外壁に塗った色では、見え方は大きく異なります。
一般的には、小さければ小さいほど、色は「濃く」見えます。
さらに、写真と違って、実際の外壁は太陽の光を反射します。
なので、実際の感想には塗ってみたら思ったより明るい!といった声が多いのです。
ということで、色を選ぶ場合には、理想の色よりワントーン濃く選ぶことが成功のポイントになります。
逆に言えば、人間の目というのは曖昧なものですから、多少の色の差も、あなただけのお家の個性だと思うと、とっても楽しい毎日になること間違いなしですよ♪
実際に試し塗りをすることで解決!
最後にとてつもないことを言いますが、絶対に失敗しない、最高のカラーシミュレーションがあります。
それは、実際に、本物の塗料を使って試し塗りをしてしまうこと!
何言ってんの!なんて呆れることなかれ。
塗料には特別小さなサンプル缶というものがある場合がほとんどですので、それを使えば玄関口くらいは実際に塗れるケースも多いのです。
どんなに頑張っても、本物に勝るシミュレーションはありません。
本当に悩んでしまって、後悔したくない!という方は、一度試し塗りが可能かどうか、確認してみることをおススメいたします。
もちろん、塗料を取り寄せて親方に塗ってもらうとしたら、ある程度の追加費用が発生してしまう場合もあるでしょう。
それでも、10年20年に一度の塗替えで、絶対に後悔したくない!という方は、ぜひ思い切ってお試しください!
実際と同じ色の外壁カラーシミュレーションの方法まとめ
やはり、カラーシミュレーションを作るとはいえ、パソコンやスマートフォンの発色、プリンターの出力などで、シミュレーションでは全く同じ色にはなりません。
それでも出来る限り実際と同じ色でシミュレーションを使っていくポイントは、
①シミュレーション+色板見本を利用する
②シミュレーションに合っている色を選ぶ
③色を選ぶときは、希望の色よりワントーン濃く選ぶこと
などが挙げられます。
また、思い切って実際の色をサンプル缶で塗ってみれば、間違いなく実際の色を確認することが出来ます。
どうしても費用がかかる可能性はありますが、効果的なのでとてもオススメですよ。
ぜひ、ご参考になさってください。